
いつもありがとうございます。
青年投資家ゼロ(@investerzero)です。
「投資を勉強しよう」と思って本を読んだり、ネットで調べたりするとノウハウやテクニックに関することばかり。でも、ある時に思いました。株式投資の株価は社会の流れによって大きく変わるのであれば、テクニックよりも資本主義の概念や社会システム、人間の欲望や行動について調べた方が良いんじゃないかと。そこで出会ったのが「日本一カンタンな「投資」と「お金」の本」でした。
今回は「日本一カンタンな「投資」と「お金」の本」をまとめてみたのでご紹介!
投資を理解するために理解しておくべきこと
- 株式投資の仕組み
- 資本主義について
- ギャンブルとの違い
株式投資の仕組みとは
株式投資とは
株式投資とは、企業が資金を得るために発行した株を売買することをいいます。
株式における値段を株価といいます。企業の業績によって株価は絶えず変動しています。株価が安い時に購入して、高くなった時に売却することで差額を儲けたり、一定期間株式を保有することで配当金を得ることによって利益を受け取ります。

会社の仕組みとは
投資という概念を理解するには、会社の仕組みを理解する必要があります。経営者、出資者、従業員で例えると・・・
- リスクをとってビジネスを起こしたいという経営者が出資者からお金を集めるために株式会社を作る。
- 経営者は出資者にお金を出してもらった証に株式を発行する。(株式を持っている人=出資者=株主となる。)
- 経営者は出してもらったお金を元手に設備を買い、社員を雇い、事業をはじめる。
- うまく事業が軌道に乗れば、経営者は利益の中から役員報酬をもらい、社員は給与やボーナスをもらう。
- 出資者(株主)は出資比率(いくらお金を出したか)に応じて配当や株価の値上がり益を得ることができる。
経営者は出資者(株主)の経営代理人であり、得た利益は、基本的に必要経費(船員たちへの給与や探検家への報酬など)を除いた全てが出資者のものになる仕組みなんです。投資をするということは、出資者になるということであり、事業を応援することでもあります。

投資とは、不確実な将来に向けて現在の資金を投じる行為であり、アメリカではリスクに挑んで豊かになろうとすることはごく当たり前の人生モデルなんです。
複利効果は人類最大の発明である。
アインシュタイン
資本主義を理解する
資本主義とは
資本主義とは、働いたらその労働力に応じて報酬が得られるという制度であり、自由に経済活動を行える社会です。つまり、「個人や企業の利潤を追い求めることを推奨される社会・経済・政治システム」と定義できます。
資本主義が発展してきた理由
1つは、これまで資本主義の国では社会全体の富が増え、株価も上がり、そこで暮らす人々の所得水準も上昇してきたからです。もう1つは、資本主義の成り立ちに関わることですが、資本主義は、社会主義のように思想家の理念や理想から生まれた仕組みではありません。理想ではなく人々の現実生活での欲求が創り上げた仕組みです。
資本主義は『経済行為の自由』と『生産財と財産を個人で所有できる』を基軸とする社会。(中略)資本主義では「稼ぐことは善」だけど、稼ぎ方は労働ばかりではない。
日本一カンタンな「投資」と「お金」の本
コインの表を自由とすると、裏には自立と責任が伴う。
尾崎豊
我々が食事ができるのは、肉屋や酒屋やパン屋の主人が博愛心を発揮するからではなく、自分の利益を追求するからである。
アダム・スミス
経済的な自立なしに人格的な独立も自由も達成できない。
福沢諭吉

投資とギャンブルの違いとは
投資は、ギャンブルとはビジネスモデルも目的も違うことを説明しましょう。競馬や宝くじなどのキャンブルは、掛け金を集めて、集めた掛け金から経費や税金などを差し引いた残金を、当たり外れによって分配するゲームです。本質は娯楽であり、娯楽サービスの提供を受けるために掛け金を支払うわけです。賭け事そのものを経済合理性で考えれば、誰かが得をすれば、誰かが損をするゼロサムゲームです。(中略)一方、企業(株式)に投資することはギャンブルとはまったく違います。投資した資金は企業の事業に投じられ、企業活動を通じて利益を生みます。期待通りに利益が出れば、投資家は配当を得る、または株価の値上がり益を得ることができます。誰も損をしない、皆が得するビジネスモデルというわけです。
日本一カンタンな「投資」と「お金」の本
投資の目的は、企業の成長を株主の立場で応援し、その果実を自分も得ることです。企業が成長するには、新しい事業や商品を生み出すために投資は最低でも数年単位の時間が必要です。
一方でトレードは短期回転売買です。トレードでは目先の株価の価格差に注目して売買するので、短期売買する人が多いでしょう。しかし、株価は企業業績や金融市場の動き、そして政治などさまざまな要因で変動しますから、それらの情報を逐一把握しておく必要があります。でも、そんな時間はない。初心者が勝つことは本当に難しい世界です。
知らなかった日本の投資事情
日本の家計金融資産は1,800兆円以上ありますが、その50%以上は現預金です。投資に該当する株式・投資信託の割合はわずか15%です。反対に、アメリカでは現預金は13%程度で、株式・出資金・投資信託が48%です。(中略)日本人の中には、汗水たらして働いて得たお金は貴いが、投資で得たお金はあぶく銭、あるいは不労所得のように言う人がいますが、まったくの勘違い。
日本一カンタンな「投資」と「お金」の本
自己の利益、顧客の利益、社会の利益が一致してこそはじめてビジネスは永く続いていくものです。
投資で損をするのがイヤと日本人は『投資にはリスクがある』と考えるんですが、アメリカ人は『投資しないのがリスク』と考えるんです。どちらが、正しいというわけではなく、投資に限らず、資本主義とはリスクに向き合うことで豊かに暮らすことができる社会の実現とも捉えることができます。
プロスペクト理論とは

突然ですが、ここで質問です!
あなたならどっちを選ぶ?
- A:確実に25万円もらえる仕事
- B:50%の確率で50万円もらえる仕事
ほとんどの人が「確実に25万円もらえる仕事」を選ぶと言います。論理的に考えてみると、A=25万円、B=50万円×50%=25万円なので期待収益額は変わらないんです。期待収益額が変わらないのであれば、勝負に出るのも1つの選択肢になりえるはずなのですが、それでも「確実性」を選んでしまいます。これをプロスペクト理論と言います。
しかも面白いことに、Aが20万円、Bが50%の確率で50万円に設定して、Bの方が期待収益額が多い設定にしたとしても、Aを選択する人が多いんです。確実に儲かる方が良いという「確実性効果」といって、損するのは0%・儲かる確率が100%など確実性の高い選択の方が望ましいという心理が働くんですね。
長期で見れば株価は上がる
最後に、バブルは永遠に続かないこと、長期的な視点で見れば「株価は必ず上がる」ということを書いて終わります。いわゆる「相場」については以下の5つの原則によって決まると言われています。
- 第一に、モノの値段はその価値とはかけ離れることがある。
- 第二に、相場は実需だけでなく期待でも上下する。
- 第三に、投機の対象となると暴騰と暴落が起こりやすい。
- 第四に、資本主義ではバブルは付き物で、カネ余りのも時期はバブルが起きやすい。
- 第五に、バブルは必ず崩壊して相場は暴落するが、いつかは事前にわからない。
幾度となくバブルを乗り越えて、長期的な視点で投資を考えることが将来の貯蓄に繋がります。
利益への期待よりも損失への不安が大きい投資ですが、投資のノウハウやテクニックよりも、投資を取り巻く環境を分析していくことでよりより投資ライフを過ごせます。
● 本記事の編集者

中小企業の平凡なサラリーマン(経営企画室所属)。全くの未経験から独学でブログを勉強。Twitterも同時に開始。副業ブログのおかげで今後の独立が見えてきました。本業と副業のブログを運営しながら奥さんと2人で暮らしています。